ことおわり(2025年ver)
気づけば2025年も残すところ数日となった。
久しぶりに街の中心部に行くと初売りの準備が進んでいて、2026年が間近であることを実感する。郊外にある自宅に戻る道中には、帰省中なのだろうか、家族連れがいつもより多くいる気がした。
このブログを忘却という名の押入れの奥深くにしまい込み、その存在を忘れてしまっていた2025年を振り返っておきたい。
公開研究会(聴講)
学生時代から大変お世話になっている先生方が、『全国夜間中学校関係史料集』を出版された。それに合わせて公開研究会が開催されたので、オンラインで聴講させていただいた。
夜間中学の活動自体は学生時代から知っていたが、関連する何かに参加したこともなく、どのような研究が行われているかも大して知らない。
だが、別の領域で歴史資料のデジタルアーカイブや利活用に取り組んでいる身として、全夜中研の資料を「史料集」として整理・出版する取り組みは興味深いと思ったし、学ぶことがありそうだと思っていた。
丁度、「保存した史料をどう利活用し啓蒙に繋げていくか?」という悩みがあった時期でもあった。もちろん、史料保全自体が非常に難しい課題であることは言うまでもない。
石巻に行った
コロナ禍以来、足が遠のいていた宮城県石巻市を訪問した。学生時代は学生ボランティアとして足繁く通った場所だったが、5年振りの訪問となった。
石巻駅から徒歩で南下し、日和山を裏手から登った。山頂の鹿島御児神社は昔と変わらなかったが、そこから見える海側、南浜町・門脇町の姿は私の記憶から大きく変わっていた。

右手奥には南浜復興祈念公園の緑が見える。最後に訪れた2020年ごろはまだ、草木もまばらで舗装されていない地面の見える土地が広がっていたが、5年の月日が経って、見違えるような公園になっていた。
[TODO] 東日本大震災を共通言語として持たない人がこの景色を見たとき、彼らは目の前に広がる景色をどのように解釈し、何を感じるのか?ということについてもう少し書きたい。『災禍をめぐる「記憶」と「語り」』に何か書いてあった気がするのだけど…
多賀城市立図書館に行った
「国府多賀城」でも知られる宮城県は多賀城市の多賀城市立図書館に行った。

建物の中に図書館・某コーヒーチェーン店・書店・ラウンジが共存しているのだが、図書館とそれ以外(商業エリア)を区切るのは本棚で、商業エリア側にも本が配架されていた。圧巻。これが「映える」とかいうやつなのだろう。
個人的には、図書館と商業エリアが扉などで明確に区切られておらず、利用者が「公共と営利」の境界を緩やかに、そして自由に超えることができる設計になっていることが新鮮だった。
旧公衆衛生院に行った
東京駅近辺での予定のついでに、白金台まで足を伸ばした。港区立郷土歴史館に行ってみようと思っただけであり、到着したら荘厳な建物に出迎えられて驚いた。
「東京の歴史的背景」と聞いて下町の風景を思い描くくらいしかできず、「東京は文化の中心!」というポップな掛け声に「そんな浅い話はないゼ」と思っていた私は、「東京がなぜ東京か」という深い理由を目の当たりにした。東京が近代日本の発展を駆動してきた場所であることを実感させられた(近代日本の発展、と言う時の地理的範囲については目を瞑っておく)。

本を買って読んだ
大学院の頃から時間をとって書籍を読む時間が減っていると感じていたので、意識的に本を購入し、読むようにした。今年に入って買った本は次のとおり。積読も多い。
技術系・ビジネス系
- ラディカリー・ヒューマン: 人間の本質に迫る、革新的AI活用のアプローチ. (2022). 日本: 東洋経済新報社.
- システム設計の面接試験. (2023). 日本: ソシム.
- 新版 ブランディングの基本 この1冊ですべてわかる. (2023). (n.p.): 株式会社日本実業出版社.
デジタルアーカイブやその周辺
- 災禍をめぐる「記憶」と「語り」. (2021). 日本: ナカニシヤ出版.
- つくる〈公共〉 50のコンセプト. (2023). 日本: 岩波書店.
- 「風の谷」という希望――残すに値する未来をつくる. (2025). (n.p.): 英治出版株式会社.
- デジタルアーカイブ入門: つかう・つくる・支える. (2025). 日本: 勉誠社.
その他
- 東京満蒙開拓団. (2012). 日本: ゆまに書房.
- 舛友, 雄. (2025). 潤日: 日本へ大脱出する中国人富裕層を追う. 日本: 東洋経済新報社.
- 横山, 勲. (2025). 過疎ビジネス. 日本: 集英社.
総括はしない。
他にもいろいろな出来事があったが、別の機会に別の場所で書く内容もあるのでこの程度にしておく。あえて加筆するなら、公開研究会をきっかけに進めているお仕事が停滞しているので、2026年度は腰を据えて取り組みたい。
ことおわり〜冻顶乌龙茶を飲みながら〜
2023年の足音が少しづつ近づいてきました。
22年中に新しいことをやるぞ!と思って始めた由無し事を書き残す「缓慢的日日 蒙世俗之尘埃」の一本目。
今年の父の日に茉莉花茶を注文して贈ったところお店から貰った烏龍茶を飲みながら、今年を振り返ろうと思います。
今飲んでいる烏龍茶は「冻顶乌龙」という台湾のお茶。烏龍茶といえば真っ黒のアレを思い浮かべるかと思いますが、このお茶は黄金色のほぼ緑茶です。香りだけ少し独特。
長野県伊那郡にあるHOJOさんからいただきました。
さて、今年一年色々ありました。
1 ) 学士号取得→博士前期課程
東北大学理学部物理学科で4年間学び、無事学士号を取得して卒業しました。それと同時に博士前期課程(修士課程)に進学。学部最後の1年間お世話になった実験の研究室を後にし、理論の研究室に机をもらいました。
年度の前半は、現代素粒子理論の基礎になっている「場の量子論」のゼミ。Srednickiの"Quantum Field Theory" Section 3 (Spin 1)の輪講をしました。
この本は学部4年後期のゼミでSection 1 (Spin 0)を、同時並行で開いていた自主ゼミでSection 2 (Spin 1/2) を読んでいました。終盤にいくにつれて議論が雑になったり、著者の趣味が滲み出ていたりしたのが面白かったです。
年度の後半は指導教官が決まり、マンツーマンで研究を始めました。これまで学んだ場の量子論を使いつつ、天文の知識や数値計算の技術も要請されるのでなかなか大変です。最近は期待していた結果が出てこないので悩んでいます。
2) テレビに出た...らしい
学部学生の時から、細々とやっている歴史(歴史社会学)のつながりでテレビ局の方から取材をされて、東北エリアに放送されました。終戦の日の翌日、8月16日。僕の家にテレビはないので見ていないのですけど。ネットニュースにもなっていました。
テーマ自体はいいと思っているし、細々とした活動を取り上げてもらって、多くの人に知ってもらう機会ができたことにはとても感謝しています。ただ切り口とか、表現が納得いかなかったなあ...
記者さんにお会いしてから放映まで時間がなく、方向性を擦り合わせられなかったのが反省点です。
15日には『満州「仙台村」80年間の記憶』という特集を個人で公開しました。
戦後を生きた人々の姿を伝えることも必要なのかなと思う時もあるのですが、彼らも私と同じ一人の人間であることを考えると、「題材」のように取り上げることに抵抗があります。なのでこの特集は終戦前のこと、戦後の政策に焦点が当てられています。
中途半端な特集だなあ...と日々思っています。
3) 研究室のウェブサイトを作った
所属している研究室のサイトが古臭い!という指摘を受けて、デザインから実装、環境構築と移行作業までを一人で行いました。12月26日から公開されています。
個人的には、スマホ表示に完全対応している点が推しポイントです。ヘッダ部分の黒板の写真も、スマホ版だとカッコよく見えます。
依頼を受ける前にお金の交渉をしておくべきでした...かなりの時間を費やしたのですが、報酬は1円もありません。5万円くらい、いや10万円は貰えてもいいのにな。
もしよかったらご支援お願いします。
しかし、デザインの賞味期限は3年とも言われます。昔のサイトは20年近く使われてきました。僕の作ったサイトがもう20年生き続けられるかと言われると...正直難しいのかなと思います。加えて継続的なメンテナンスをどうするのか。ウェブサイト周りが本職ではないからこその課題ですね。
さて、
そろそろお茶がなくなってきました。
初めて飲んだのですが、とても美味しかったです。今回はいただいたサンプルを飲んだのですが、来年はちゃんと購入したいな...
今年の振り返りはこれぐらいにしておきます。
次はこのブログのタイトル「缓慢的日日 蒙世俗之尘埃」の背景と込めた思いについて話そうかな。